メイキング:天の川バームクーヘン
もうこのまま更新しないのでは無いかと自分でも薄々思っていましたが、なんとか更新とあいなりました!
前回の「G36C」の時がラフ中心で、次回はトレース編という事で、イラストレーターのペンツールを使ったベジェ曲線でのトレースを描いていこうと思っていたのですが、長いこと更新しない間にイラストレーター使わなくなっちゃった☆ (・ω<)
厳密に言えばそういう絵柄を描きたい時や、AIデータでの納品を臨まれた時には使っているのですが、メインでの描き方の時には使わなくなってしまいましたので、今回はフォトショップでの描き方を書いて行きます。
書き始める前に言っておかなければならないのは
僕はたいした機能を使っていませんので、すでに
自分なりに使いこなしている方にはあまり役に立ちそうにないので
どうやって描こうか悩んでいる初心者向けに綴って行きたいと思います。
フォトショップで絵を描くひとつのルートとして参考にしていただければ。
そして、もっといい方法があるよ!って方は是非教えてくだされ!
ちなみに僕の作業環境はMacでフォトショップCS5になります。
新しいのをお使いの方で、うまくいかなかったらごめんなさい!
そろそろCCにするから!…たぶん。
■ その1 ファイル作成
さて、ようやく絵を描きます!
…と言いたい所ですが、描くためのカンバスを用意しましょう。
大きなサイズで印刷するつもりもないので、A4の350dpiでファイルを作成します。
自分の好きに描くなら好きなサイズでいいです。
カラーモードは印刷する予定が無く、webサイト上やスマホのアプリ用なんかに
使いたいときは『RGB』で。 印刷する予定があるのなら『CMYK』で作成するとよろしいかと思います。
「CYMK」に比べて「RGB」の方が色の再現域が広いので、
「CYMK」では特色インクを使わないと補えないのです。
なので「RGB」で作ったデータを印刷すると、せっかく描いた元気ッ子も
血色の悪い子になりかねません!
まぁ難しいことは考えずに印刷するなら「CYMK」しないなら「RGB」で!
僕はファイル用やポストカードを印刷するかもしれないので「CYMK」で作成します。
ちなみにポストカードサイズとA4の縦横の比率が違うので、レイヤーは分けておくと
調節が利いていいかなと思います。
■ その2 ラフを描く!
さて、なんだか前置きが長くなってしまいましたが描き出しましょう!
その1での新規ファイル作成時のカンバスカラーを「白」にしていれば、白く塗りつぶされた背景レイヤーが勝手に出来てると思います。
「透明」などにして、無いようだったらバケツツールなどで塗りつぶしちゃいましょう。
その塗りつぶしたレイヤーの上に、新規レイヤーを作って
そこに、ブラシツールを使ってガシガシ描いて行きます!
僕は特に凝ったブラシは使っていませんが、ちょっとザラザラしたブラシを好んで使っています。描きやすい気がするのです。
デフォのブラシが物足りないようでしたら「フォトショップ ブラシ フリー」とかで
検索すれば、商用フリーのブラシが沢山出てくると思います。
ラフの時点でレイヤーを分けておくと後述するやり方的に便利です。
今分けておかなくても、清書する時にそれぞれ分ければいいんですが
パーツパーツで細かく分けたいときはこの時点で分けておいた方がいいかな、
ちょっとだけ。
■ その3 清書
ラフを元になぞっていきます。
今回は少しやわらかい印象の絵にしたかったので、灰色で描きました。
キャラ、パーツごとにレイヤーを分けて描いて行きます。
この時、新規レイヤーを作成して描いていってもいいんですが、ラフを描いたレイヤーをスマートオブジェクトに変換して描いて行くとレイヤーをスッキリさせられるのでオススメです。
画像(1)の名前もわからない場所をクリックして「スマートオブジェクトに変換」を選ぶとレイヤーのサムネ部分に(2)のような表示が追加されます。
上の画像では、姫と王子レイヤーはスマートオブジェクト化されていて、それ以外はまだされていません。
その(2)の右下部分をダブルクリックしてもらうと、そのレイヤーに描かれたイラストそのまま新しいウィンドウが開かれると思います。
その新しいウィンドウの画像は元画像と関連付けされてるので、そっちで描いて保存すれば元画像も勝手に更新されていきます。
スマートオブジェクト先(?)の状態はこんな感じです。
トレースしている線のレイヤーは気分次第で分けて行きます。
間違い探しでもないのに、なぜこんなに分けたのが自分のことながら謎です…
■ その4 色塗り
トレースする時のレイヤー構成は、上にトレースした線、その下にベースとなる塗りを白で塗りつぶします。
自動選択ツールでキャラの周りを選択して、選択範囲を反転して塗りつぶしています。
なぜ、一番下に白ベースを作るか?というとこれは僕の好んで使っているブラシの所為です。
ちょっと下の画像をご覧ください。
左が白ベースの上に青を乗っけたもの。
右が何も無いレイヤーにバケツツールで塗ったもの。になります。
ちょっとわかりにくいかも知れませんが、右側の方の主線が背景の色が透けて黄色くなっちゃってるのがわかると思います。この背景の干渉を防ぐための「白ベース」になります。
デフォで入ってるブラシを使えばベタっと塗られるのでこんなことはしなくていいと思います。また、同じ様なブラシでも主線が細いイラストを描く方もそんなに気にならないと思います。
と言う訳で、上画像の「塗り 白ベース」となっているレイヤーにバケツツールでポンポコ色を置いて行きます。
髪の毛の先っぽなど、細くなっている部分は塗り残しが出来やすいので直接塗ってやりましょう。
全部塗ってこんな感じ。レイヤーもこんな感じ。
■ その5 影塗り
軽く影をつけて厚みを出して行きます。
「塗りレイヤー」の上に新規レイヤーを作り、そこに塗って行きます。Aの部分ですね。
Bをクリックすると選択しているレイヤーの描画モードを変える事が出来るので、乗算にします。
別に乗算にせずとも、影にしたい色を選んで塗って行けばいいだけですが、僕はスポイトツールで下の色を吸って乗算で乗っけていきます。
上手く表現出来ない色もあるのでそういうときはちゃんと色を作りましょう。青とか黄色が出にくいかと思います。
こうやって影をつけて行くと色味がドンドン鮮やかになって行きます。
ですので、その4で塗ったベースの色は意識的に淡くしています。
パステル調のやわらかい絵が描きたい人はやめたほうがいいです。
僕は塗りたい場所を自動選択ツールで選んで、塗っています。
上のお姫様の絵だと、顔だけ選択して塗る。髪の毛だけ選択して塗る。の繰り返しです。
またもうひとつ使うのが、上のCの部分ですね。
レイヤーとレイヤーの境目部分、この場所にマウスカーソルを持ってきてoptionを押しながらクリックすると、上画像の様に下レイヤーに矢印を向けた状態になります。
この状態で上の矢印が出ている方のレイヤー(画像のレイヤー8)に線を引くと、下の矢印を向けられたレイヤー(画像の白目)に描かれているものの上にしか表示されないのです。
この僕の状態だと、白目レイヤーには女の子の白目しか描かれていません。なのでレイヤー8にどんなに色々描こうとも白目以外の部分のは表示されないのです。
そんなこんなで、全部色を塗ったのがこちら。
もうここまで来ればほぼ完成ですね。 もう一息!
■ その6 アクション
このまま完成にむかってもいいのですが、ちょっと寄り道をして
僕が教えてもらって一番感動した機能「アクション」のお話を!
アクションを設定しておけば、今まで説明してきた、絵を描く部分以外のほとんどがボタンひとつで出来る様になります!
ウィンドウからアクションをクリックしてウィンドウを表示させます。
ウィンドウの下ゴミ箱アイコンの隣に「新規アクションを作成」ボタンがあるので押すと、下の様な画面が出てくると思います。
ここでファンクションキーに割り当てておくと、これからそのボタンひとつで登録したアクションが使える様になります。
あとで設定し直せるので、とりあえず記録をクリックして下さい。
そうすると、ここからアクションウィンドウのストップボタン(「新規アクションを作成」ボタンの左の方にある■ボタン)を押すまで自分のとった行動がフォトショップ大先生に記録され、Fキーひとつで再生出来る様になるのです!ブラボー!
自分のよく使う機能を登録しておくと、とてもよいと思います。
ちなみに僕は
1. レイヤーをスマートオブジェクトに
2. スマートオブジェクト先に
3. カンバスサイズをちょっと拡大
4. 新規レイヤーを作って、そのレイヤーを一番下に(白ベースを置くレイヤー
5. 新規レイヤーを作って、描画モードを乗算に ×3(影付け様
6. 保存
7. 閉じる
この一連の動作を記録したアクションに、一番お世話になっています。
これがボタンひとつで行えるんだから、すばらしいの一言です!
■ その7 仕上げ
ようやく仕上げの作業です。
初めは天の川を描こうかと思ったのですが、ちょうど天の川っぽい素材があったのでそちらを使わせてもらいました。
たしかピクシブで配布されていたフリー素材だったと思います。
忘れてしまいましたが、作ってくれた方ありがとうございます!
これの上に星形のブラシで、薄く星をペッタンペッタンしたら背景は完成!
ついでに、何故か入れたくなってしまったバームクーヘンの文字を入れました。
完全に思いつきで、文字を入れるためにそれぞれを縮小して上にずらしています。
やはり僕の様な行き当たりばったり人間はレイヤーを統合しちゃダメです。
最後に最近気に入ってる、こちらの自作したテクスチャを乗っけて完成です。
描画モード:ソフトライト 透明度:70% です。
この感じで乗っけると、例の如くちょっと鮮やかさが増しますのでご注意。
と言う訳で、改めましてこちらが完成したイラストとなります。
いかがでしたでしょうか?
予想外の長さとなってしまったので、ちゃんと読んでいただけるのか不安ですw
イラストの更新後、さっさとメインキングをアップするつもりだったんですが
毎日少しずつ書いてたので一週間かかってしまいました。
そのおかげか全部吐き出しました。次の更新時に書く事が足りなくなるくらい><
もうちょっと小出しにして行った方が読む側も書く側もよかったんじゃないだろうか…って気もするけど、もう書いちゃったしね!
フォトショップで絵が描きたい!けどちょっとわからない!
そんな方の少しでも役に立てたなら書いた甲斐があったってもんです!
今気付いたけど、学生の頃の自分に向けて書いていたのかも。
さて、なんだか前置きが長くなってしまいましたが描き出しましょう!
その1での新規ファイル作成時のカンバスカラーを「白」にしていれば、白く塗りつぶされた背景レイヤーが勝手に出来てると思います。
「透明」などにして、無いようだったらバケツツールなどで塗りつぶしちゃいましょう。
その塗りつぶしたレイヤーの上に、新規レイヤーを作って
そこに、ブラシツールを使ってガシガシ描いて行きます!
僕は特に凝ったブラシは使っていませんが、ちょっとザラザラしたブラシを好んで使っています。描きやすい気がするのです。
デフォのブラシが物足りないようでしたら「フォトショップ ブラシ フリー」とかで
検索すれば、商用フリーのブラシが沢山出てくると思います。
ラフの時点でレイヤーを分けておくと後述するやり方的に便利です。
今分けておかなくても、清書する時にそれぞれ分ければいいんですが
パーツパーツで細かく分けたいときはこの時点で分けておいた方がいいかな、
ちょっとだけ。
■ その3 清書
ラフを元になぞっていきます。
今回は少しやわらかい印象の絵にしたかったので、灰色で描きました。
キャラ、パーツごとにレイヤーを分けて描いて行きます。
この時、新規レイヤーを作成して描いていってもいいんですが、ラフを描いたレイヤーをスマートオブジェクトに変換して描いて行くとレイヤーをスッキリさせられるのでオススメです。
画像(1)の名前もわからない場所をクリックして「スマートオブジェクトに変換」を選ぶとレイヤーのサムネ部分に(2)のような表示が追加されます。
上の画像では、姫と王子レイヤーはスマートオブジェクト化されていて、それ以外はまだされていません。
その(2)の右下部分をダブルクリックしてもらうと、そのレイヤーに描かれたイラストそのまま新しいウィンドウが開かれると思います。
その新しいウィンドウの画像は元画像と関連付けされてるので、そっちで描いて保存すれば元画像も勝手に更新されていきます。
スマートオブジェクト先(?)の状態はこんな感じです。
トレースしている線のレイヤーは気分次第で分けて行きます。
間違い探しでもないのに、なぜこんなに分けたのが自分のことながら謎です…
■ その4 色塗り
トレースする時のレイヤー構成は、上にトレースした線、その下にベースとなる塗りを白で塗りつぶします。
自動選択ツールでキャラの周りを選択して、選択範囲を反転して塗りつぶしています。
なぜ、一番下に白ベースを作るか?というとこれは僕の好んで使っているブラシの所為です。
ちょっと下の画像をご覧ください。
左が白ベースの上に青を乗っけたもの。
右が何も無いレイヤーにバケツツールで塗ったもの。になります。
ちょっとわかりにくいかも知れませんが、右側の方の主線が背景の色が透けて黄色くなっちゃってるのがわかると思います。この背景の干渉を防ぐための「白ベース」になります。
デフォで入ってるブラシを使えばベタっと塗られるのでこんなことはしなくていいと思います。また、同じ様なブラシでも主線が細いイラストを描く方もそんなに気にならないと思います。
と言う訳で、上画像の「塗り 白ベース」となっているレイヤーにバケツツールでポンポコ色を置いて行きます。
髪の毛の先っぽなど、細くなっている部分は塗り残しが出来やすいので直接塗ってやりましょう。
全部塗ってこんな感じ。レイヤーもこんな感じ。
■ その5 影塗り
軽く影をつけて厚みを出して行きます。
「塗りレイヤー」の上に新規レイヤーを作り、そこに塗って行きます。Aの部分ですね。
Bをクリックすると選択しているレイヤーの描画モードを変える事が出来るので、乗算にします。
別に乗算にせずとも、影にしたい色を選んで塗って行けばいいだけですが、僕はスポイトツールで下の色を吸って乗算で乗っけていきます。
上手く表現出来ない色もあるのでそういうときはちゃんと色を作りましょう。青とか黄色が出にくいかと思います。
こうやって影をつけて行くと色味がドンドン鮮やかになって行きます。
ですので、その4で塗ったベースの色は意識的に淡くしています。
パステル調のやわらかい絵が描きたい人はやめたほうがいいです。
僕は塗りたい場所を自動選択ツールで選んで、塗っています。
上のお姫様の絵だと、顔だけ選択して塗る。髪の毛だけ選択して塗る。の繰り返しです。
またもうひとつ使うのが、上のCの部分ですね。
レイヤーとレイヤーの境目部分、この場所にマウスカーソルを持ってきてoptionを押しながらクリックすると、上画像の様に下レイヤーに矢印を向けた状態になります。
この状態で上の矢印が出ている方のレイヤー(画像のレイヤー8)に線を引くと、下の矢印を向けられたレイヤー(画像の白目)に描かれているものの上にしか表示されないのです。
この僕の状態だと、白目レイヤーには女の子の白目しか描かれていません。なのでレイヤー8にどんなに色々描こうとも白目以外の部分のは表示されないのです。
そんなこんなで、全部色を塗ったのがこちら。
もうここまで来ればほぼ完成ですね。 もう一息!
■ その6 アクション
このまま完成にむかってもいいのですが、ちょっと寄り道をして
僕が教えてもらって一番感動した機能「アクション」のお話を!
アクションを設定しておけば、今まで説明してきた、絵を描く部分以外のほとんどがボタンひとつで出来る様になります!
ウィンドウからアクションをクリックしてウィンドウを表示させます。
ウィンドウの下ゴミ箱アイコンの隣に「新規アクションを作成」ボタンがあるので押すと、下の様な画面が出てくると思います。
ここでファンクションキーに割り当てておくと、これからそのボタンひとつで登録したアクションが使える様になります。
あとで設定し直せるので、とりあえず記録をクリックして下さい。
そうすると、ここからアクションウィンドウのストップボタン(「新規アクションを作成」ボタンの左の方にある■ボタン)を押すまで自分のとった行動がフォトショップ大先生に記録され、Fキーひとつで再生出来る様になるのです!ブラボー!
自分のよく使う機能を登録しておくと、とてもよいと思います。
ちなみに僕は
1. レイヤーをスマートオブジェクトに
2. スマートオブジェクト先に
3. カンバスサイズをちょっと拡大
4. 新規レイヤーを作って、そのレイヤーを一番下に(白ベースを置くレイヤー
5. 新規レイヤーを作って、描画モードを乗算に ×3(影付け様
6. 保存
7. 閉じる
この一連の動作を記録したアクションに、一番お世話になっています。
これがボタンひとつで行えるんだから、すばらしいの一言です!
■ その7 仕上げ
ようやく仕上げの作業です。
初めは天の川を描こうかと思ったのですが、ちょうど天の川っぽい素材があったのでそちらを使わせてもらいました。
たしかピクシブで配布されていたフリー素材だったと思います。
忘れてしまいましたが、作ってくれた方ありがとうございます!
これの上に星形のブラシで、薄く星をペッタンペッタンしたら背景は完成!
ついでに、何故か入れたくなってしまったバームクーヘンの文字を入れました。
完全に思いつきで、文字を入れるためにそれぞれを縮小して上にずらしています。
やはり僕の様な行き当たりばったり人間はレイヤーを統合しちゃダメです。
最後に最近気に入ってる、こちらの自作したテクスチャを乗っけて完成です。
描画モード:ソフトライト 透明度:70% です。
この感じで乗っけると、例の如くちょっと鮮やかさが増しますのでご注意。
と言う訳で、改めましてこちらが完成したイラストとなります。
いかがでしたでしょうか?
予想外の長さとなってしまったので、ちゃんと読んでいただけるのか不安ですw
イラストの更新後、さっさとメインキングをアップするつもりだったんですが
毎日少しずつ書いてたので一週間かかってしまいました。
そのおかげか全部吐き出しました。次の更新時に書く事が足りなくなるくらい><
もうちょっと小出しにして行った方が読む側も書く側もよかったんじゃないだろうか…って気もするけど、もう書いちゃったしね!
フォトショップで絵が描きたい!けどちょっとわからない!
そんな方の少しでも役に立てたなら書いた甲斐があったってもんです!
今気付いたけど、学生の頃の自分に向けて書いていたのかも。
- 2014.04.11 Friday
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- by 青木健太郎/オキケン